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いつも大変お世話になり、誠にありがとうございます。昨年に続き、本年も何卒よろしくお願い致します。
昨年は、日本、そして地元鳥取県にとっても多難で試練の年でありました。北朝鮮による4・5回目の核実験、過去最高頻度の弾道ミサイル発射による挑発のほか、公船ではなく中国海軍の軍艦による尖閣諸島周辺の接続水域への初の侵入、日米同盟の継続に係る厳しい対応やビジネス重視が予想されるトランプアメリカ大統領の誕生、共同経済活動や北方領土・平和条約問題、ウクライナを巡る制裁等複雑な関係にあるロシアとの信頼関係構築の取組等、日本を取り巻く安全保障環境は今後一層厳しさを増す見込みのため、最大限の緊張感を持って対処する必要があります。国内では4月の熊本地震、8〜9月の北海道・東北における大規模な台風被害に続き、10月には震度6弱の鳥取中部地震が発生しました。中部地震では住宅の全半壊が260件、一部破損が1万4千件以上生じたほか、公共土木、文化観光、農地・農林漁業用施設等の被害とともに、晩生梨等の農作物やワインボトル、梨や西瓜のJAの共同利用施設など多くの被害が生じました。さらに、観光面の風評被害もあり、宿泊施設のキャンセルは4万4千件以上、観光施設も約2万件発生し、松葉ガニが旬で観光客のかき入れ時に大きなダメージを受けました。加えて、12月には岩美町田後漁協所属の漁船「大福丸」が転覆し、4名が死亡、5名は行方不明という痛ましい事故が起きました。この度の地震・事故で被害に遭われた皆様に対し心からご冥福とお見舞いを申し上げます。地方創生の推進が喫緊の課題である中、風評被害対策含め地震からの復旧・復興とともに、水産日本の復活に向けて、老朽船の代船建造の推進や安全対策の徹底など、県や市町村と連携し全力で取り組んで参ります。
さて、国会議員として4年目を迎えさせて頂いた私も、昨年秋より、参議院農林水産委員会で理事を、憲法審査会で幹事を拝命したほか、党では農林・水産部会の副部会長の継続に加え、政治改革実行本部や憲法改正推進本部の役員、行政改革推進本部の主査等様々な役職を頂き、責任の重さを痛感しています。特に、昨年11月には、夏の参議院選挙で憲政史上初めて導入された、人口が少ないとの理由で県と県を一括りにして地方の声を減らし大都市の声を増やす合区の選挙制度を早急に見直すべく、自民党本部では総裁直属の機関として「合区解消問題PT」が設置され、これは選挙制度改革の役員会的な位置付けですが、実質的に詳細な検討を行う場としては、参議院自民党に「参議院在り方検討PT」が設置され、私はそこの事務局次長を拝命致しました。人口優先主義を是正しない限り、二院制として参議院の存在意義がなくなるほか、鳥取・島根・徳島・高知の4県だけの問題ではなく、確実に20県、中長期的にはそれ以上の県に関わる全国的な問題であることを広く共有し、このことは東京一極集中と地方の疲弊、人口減少を加速する問題と同じであり、地方創生なくして国の未来なしということを強く訴えつつ、夏に見込まれる最高裁判決等を踏まえながら合区の解消に着実に取り組んで参ります。
本年は1月20日から第193回通常国会が開会され、引き続き経済最優先の下、本年度第3次補正、来年度当初予算その他税制等予算関連法案の早期成立を図り、未だ不安定なデフレからの確実な脱却や地方創生を力強く進めることとしています。
現下の厳しい財政状況の中、税収が28当初割れの見込みとなったことや、29当初も前年度当初比で1千億円程度の増しか見込めない関係で、補正、当初ともに厳しい編成でしたが、昨秋10月の2次補正で4兆円(事業規模28兆円)、今回の3次補正で6千億円、来年度当初では税外収入の有効活用等により過去最大規模を更新し97.4兆円を確保したほか、地方財政においても地方が自由に使える一般財源4千億円の増額を実現し、GDP600兆円の目標の実現に向け、経済再生を最優先する姿勢を確保できました。
本年は10 干12支でいう60年に1度の丁鳥の年で、不安定で変化が激しい、革命の年とも言われています。60年前は東京が850万人超となり、ロンドンを抜き世界一の首都人口となったほか、トヨタがアメリカに自動車輸出を始める等、日本が国際社会で飛躍していく年でした。人口減少社会に対応した持続可能な国と地方の実現のため、合区の解消をはじめ山積する課題に正しい選択を行っていくことにより、良い変化の年となるよう全力を尽くしますので、今後も変わらぬご厚誼の程、何卒よろしくお願い致します。
平成29年1月吉日
参議院議員(鳥取県選挙区) 舞立 昇治
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